非正規雇用労働者の生活保障を求める声明文

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声明文

非正規雇用労働者の生活保障を求める声明文

米国の金融不安に端を発した世界経済の減衰に伴い、日本国内においても非正規雇用労働者の契約解除、いわゆる「派遣切り」が自動車産業をはじめとする様々な業種で横行しており、非正規雇用労働者の一部においては衣食住の営みに支障を来すケースが多く見受けられる。
千葉県社会福祉士会としては、当該本人の生活を脅かすことが予想されているにも関わらず企業の都合等のみを考慮した契約の解除について強く抗議し、1人の人間が社会の中で生活する権利を確保できるよう要望するものであり、以下の提言をする。

  • 失業の危険がある非正規雇用労働者に関することについて
    1. 雇用主に対して、社員寮の強制退去等により突然住居を失うことがないよう、特段の配慮をすること。また、雇用の受け皿として介護及び福祉分野での活用を積極的に行うこと。その際には専門職教育に対して公的支援を行い、将来の福祉ニーズを支える従事者として活躍できるよう支援を行うこと。
    2. 同時に、社会環境の変化により再び人材の流出が起こることのないよう、福祉関連職種の待遇改善に取り組むこと。
  • 生活の保障に関することについて
    1. 行政機関は日常生活に支援が必要になる人々に対して、早急に対策を行うこと。また、生活保護制度については、要保護状態にある世帯について無差別平等の原則に従い積極的に活用し、保護開始後の就労支援を職業安定所と連携して行うこと。
    2. 住居を失う労働者を対象とした公営住宅の便宜等による救済措置を、地方公共団体が積極的に行うこと。また、万一雇用を継続されなくなった場合にも当面の間社員寮等に居住継続したまま生活保護を申請・受給できるよう雇用主および地方公共団体の間で調整を図ること。

千葉県社会福祉士会は個人の生活や社会生活を支え、護る役割を担う社会福祉士の専門職団体であることを鑑み、今回の経済状況の変化に伴う要援護者の増加を最低限に抑えるよう社会へ強く要望し、また、要援護者に対して積極的に支援を行うことをここに表明する。

平成21年1月11日
社団法人千葉県社会福祉士会  会長 山﨑 泰介

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